映画放送趣味の部屋 ~ 一人称映画
キャメラが主人公の目になって動き、観客は始めから終わりまで主人公の視点から観賞する映画を指す。オーソン・ウェルズがこの斬新なテクニックを使ってジョセフ・コンラッドの小説『闇の奥』の映画化を試みるが、予算の関係で失敗に終り、47年に製作されたロバート・モンゴメリー扮する名探偵フィリップ・マーロウの視点からストーリーが進行する『湖中の女』がこのジャンルのはしりとなる。この映画の出来があまり良くなかったため、この作品以後一人称映画はあまり作られなくなるが、キャメラがキャラクターの目になって動くという手法はキャラクターの感情表現や観客の恐怖感を煽るのに適しており、同年の『潜行者』や『13日の金曜日』シリーズ(80~93)などのサスペンスやホラー映画に多用される。