映画放送趣味の部屋 ~ ハードボイルド
ハードボイルドとは英語では堅くゆでたという意味で、ゆで卵などに使われるが、この言葉が文学の世界でもダシール・ハメットやレイモン ド・チャンドラー、アーネスト・ヘミングウェイなどの小説に見られる探偵や警官、または職業犯罪者たちを主人公に感情を排除したクールで乾いた文体を特徴 とした文学に使われるようになる。ハメットとチャンドラーたちの活躍によってハードボイルド小説は市民権を獲得し、ハメットが創造した一匹狼の私立探偵サ ム・スペードの活躍を描く『マルタの鷹』(41)の映画化によってハードボイルドの世界は映画にも進出する。この作品でスペードを演じたハンフリー・ボガートは孤独で冷徹ながも正義感溢れる新しいタイプのヒーローを演じて新境地を開拓し、引き続きヘミングウェイの小説を映画化した『脱出』(44)では自由のために戦う船長、チャンドラーの小説の映画化『三つ数えろ』(46)では私立探偵フィリップ・マーロウを演じてハードボイルドの代名詞となる。