映画放送趣味の部屋 ~ セミ・ドキュメンタリー映画
第二次世界大戦後、イタリアのネオ・リアリスモの 影響を受け、ロケーション撮影や即興的な演技を多用してドラマにリアリティとフィクションを密接に絡み合わせた作品を指す。45年に製作された『Gメン対 間諜』の成功によって、セミ・ドキュメンタリー映画は終戦直後のアメリカ映画の一つの風潮となり、48年に公開されたジュールス・ダッシン監督の『裸の 町』はニューヨークの市外で撮影を行い、殺人犯を追う刑事たちの葛藤をNYの現実を織り交ぜて描くことによって、スタジオで撮影されたこしらえ物のドラマ では決して表現できないリアルなドラマを作り出す事に成功してセミ・ドキュメンタリー映画は一つの頂点を極める。しかし、セミ・ドキュメンタリーの定義は 曖昧で、芸術運動には盛り上がらなかったが、アメリカン・ニューシネマの到来によってロケーション撮影と過激な暴力やセリフを組み合わせて麻薬組織とはみ出し刑事の対決をリアルに描いた『フレンチ・コネクション』(71)のような新しいタッチのセミ・ドキュメンタリー映画が製作されるようになる。