映画放送趣味の部屋 ~ スラップスティック・コメディ
スラップ(叩く)とスティック(棒)を合わせた造語で、叩いたり叩かれたり滑ったり転んだりする攻撃的なアクションによって笑わせるサイレント時代に数多く制作されたドタバタ喜劇をさす。1912年にマックス・セネットが創設したキーストン撮影所はスラップスティックな喜劇を専門に製作。16年間にロスコー・アーバックルやチャールズ・チャップリンと いった人気コメディアンを起用した100本以上もの喜劇映画を送り出してアメリカ製喜劇の黄金時代を築き上げた。この頃作られていた大抵のスラップス ティック・コメディは、単純明快なストーリーに、ひたすら笑いを追及した意味のない追いかけっこと騒々しさを売りにした短編であったが、チャップリンやバ スター・キートンらは笑いだけではなく感情移入によるドラマ性も重視して、スプラスティックなジョークと濃厚なドラマを見事に融合させた『キッド』 (21)や『セブン・チャンス』(25)などの傑作を発表した。