映画放送趣味の部屋 ~ スクリューボール・コメディ
スクリューボールとは変化球の意味で、ソフィスティケーテッド・コメディ独特の都会的で機知に富んだテンポの良い台詞の応酬やストーリー 展開と、スラップスティック・コメディ独特の騒々しいアクションを融合させてそのミスマッチで笑いを誘い、どんなトラブルが起きても必ず全てが丸く収まる 結末が観る者を和ませる、ハリウッド黄金期独特のコメディ。『襤褸と宝石』(36)でのキャロル・ロンバードの演技がスクリューボール的だと評価されたことが名前の由来となり、大恐慌の最中の34年に製作された富豪の令嬢と新聞記者の珍道中を描いたフランク・キャプラ監督の『或る夜の出来事』は、恐慌に落ち込む人々に笑いを提供してスクリューボール・コメディはしりとなる。おてんば娘と堅物男の恋愛劇を描くハワード・ホークス監督の『赤ちゃん教育』(38)や、バツイチ令嬢と2人の男性の恋愛合戦を描いたジョージ・キューカー監督の『フィラデルフィア物語』(40)など、現代でも十分笑えて楽しめる作品が30年代から40年代にかけて数多く製作された。また、ケーリー・グラント、クラーク・ゲイブル、キャサリン・ヘプバーン、クローデット・コルベールといったハリウッドを代表する美男、美女たちがドタバタ演技を披露する意外性もこのジャンルならでは。