映画放送趣味の部屋 ~ シネマスコープ
映画スタジオの20世紀フォックス社によって開発されたワイド・スクリーン。 アナモフィックスと呼ばれる映像を縦長に圧縮するカマボコ型の特殊レンズを使って撮影し、上映時にワイド(1: 2.55)に変換して上映する。フォックスは1927年にアナモフィックス・レンズを開発していたものの、大恐慌のあおりを受けて実用化は見送られていた が、52年に発表されたシネラマの人気に刺激されて53年のスペクタクル史劇『聖衣』で初めて使用される。先発のシネラマより安価だったため一時期シネマ スコープはワイド・スクリーンの主流を占め、『エデンの東』(55)や『王様と私』(56)など、横長のスクリーンを見事に活用した傑作が次々と生まれた。しかし、M-G-M社がシネマスコープよりも性能の良いパナビジョンを 開発するとシネマスコープの人気は下火になり、開発元である20世紀フォックスも1960年にシネマスコープの使用を断念する。また、フォックスは、62 年にワイド・スクリーンの映像を切り取り(トリミング)、テレビ画面のサイズ(1:1.33)に収めるための方式「パンとスキャン」も開発する。